リハビリテーション科は医師の指示のもと理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がチームで必要に応じて対応します。 全科から依頼があり、特色として、がんのリハビリテーション(当センターはスタッフ全員ががんのリハビリテーション研修を受講しています)、 重症心身障害児(者)、 結核治療で入院中の患者へのリハビリテーションも行っております。
各疾患によって生じた身体の障害に対して、寝返り、起き上がり、立ち上がりなどの基本動作や車椅子操作、乗り移りなどの移動手段の獲得を主な目的に練習を行います。運動療法を中心に、筋力トレーニング、関節角度の拡大、協調性の改善、バランス練習、基本動作、歩行練習などを行います。対応している疾患は全科にわたり、各症例に対応した個別のメニューを提案し、提供しています。
ADL設備が充実し昇降式の調理台や簡易型浴槽などがあり自宅での環境に合わせた練習を行っています。当センターは地域がん診療連携拠点病院であり、術後に対するリハビリテーションから骨転移や脳転移に対する介入、 急性期から緩和期まで関わらせていただいておりADLの拡大はもとよりQOLの維持などさまざまな場面で介入しています。また、リンパ浮腫の患者様に対してリンパマッサージを行っています。また重度心身障害児(者)に対する作業療法では、ポジショニングの提案や上肢機能の評価及び練習、感覚リハビリやADL指導、集団活動を看護師や保育士など他職種と連携しながら行っています。 そして呼吸器疾患では、COPDや間質性肺炎などの患者様に対して日常生活動作の指導を行っています。また脳血管疾患やてんかんなど急性期における作業療法の介入も行っています。
脳梗塞などの病気や交通事故により話したり聞いたりすることが困難になってしまった方、顔のマヒなどにより呂律が回らなくなってしまった方に対して言葉のリハビリを行っています。また、お食事がうまく飲み込めずにムセてしまう方に対してのリハビリも行っており、その方に合ったお食事の形や姿勢・飲み方の工夫などを考えていきます。
言葉がうまくでてこない方(失語症)、顔のマヒで呂律がまわらなくなった方(構音障害)、言葉の発達が遅れている方(言語発達遅滞)などの言葉に何らかの問題を抱えている方に対して話すリハビリを行っています。 絵カードを見て名前を答えるなど、話す・聞く・読む・書くの練習を行っています。
食事がうまく噛めない・飲み込みにくい方(摂食嚥下障害)に対してリハビリを行っています。当院では言語聴覚士の評価後に、耳鼻咽喉科医師による嚥下内視鏡検査を実施し、 医師と確認しながらリハビリの内容や食事の形態、食事姿勢などを検討していきます。
鼻から内視鏡を入れたまま着色した水やゼリー、普段の食事を食べてもらい、飲み込む様子を観察します。 口の中に食物を貯めておくことができるか、気管に食物が入っていないか、飲み込んだ後に食物がのどに残っていないかなどを確認します。今後はVF検査も実施予定です。