診療科・部門のご案内

放射線診断科

放射線診断科について

現代医療では、CT、MRIをはじめとする高度な画像診断がなくては成り立ちません。30年以上前には腹部のCTを撮影すると造影剤の注射の前後で合計40コマ程度の画像を撮影するのみでした。現在は機器の進歩によって1回の撮影で数百コマに及ぶ画像が作成されることも珍しくなくなりました。 我々の任務は、こうした大量の画像を読影しその解釈をA4版1枚の「画像診断報告書」に要約して多忙な主治医に正確かつ迅速に報告することです。たくさんの患者さんを診察している主治医を文字通り「カゲ」から支え安全・安心の医療提供のお手伝いをしています。

診療内容について

CT

CTは旧東芝メディカル社製80列マルチスライスCT(図1)を保有しており高速にそして広範囲を短時間で鮮明に撮影することが可能です。消化器外科、呼吸器外科などの術前に腫瘍・血管の3次元再構成画像を作成し提供しています。通常の撮影でも単純、造影だけでなく多時相のダイナミック撮影を被曝低減に配慮しつつ施行できる環境です。

2020年度には従来所有していた16列CTに代えてキャノンメディカル社製80列マルチスライスCTを導入しました。80列CT2台になることで今まで以上に精度の高い画像診断が迅速に施行できる態勢になりました。近年は生検、ドレナージなどCTガイド下での侵襲的手技(IVR:interventional radiology-diagnosis、画像下治療)の要望も増えています。1台で通常の撮影を継続しながら、もう1台でCTガイド下IVRの対応をすることが可能です。

MRI

MRIはフィリップス社製3.0T高磁場強度のMRI(図2)を導入しています。1.5TのMRIに比して、高い空間・時間分解能が得られるために、脳、血管、骨、関節、乳腺を中心に鮮明な画像が撮像可能になりました。拡散強調画像、非造影潅流画像などで特に有用です。

一方で、体幹部など撮影領域によっては起きうる画質低下、SAR(specific absorption rate:電磁波の照射による組織の熱エネルギー吸収率)が1.5Tの4倍になるため注意すべき体温上昇・火傷に十分配慮して運用しています。2021年度にはシーメンス社製3.0TMRIを増設し地域の先生からの共同利用の要望にも迅速に対応できる状況になりました。

血管撮影装置

血管撮影装置はコーンビームCTといわれる3次元画像・横断像の撮影可能な機種を従来から導入していました。2025年度にフィリップス社製の新機種(図3)に更新しています。画像ガイド下でのIVRを強力に支援する環境です。経カテーテル的な緊急止血術・塞栓術は、制御不良な喀血、外傷性内臓出血、術後出血などに対して極めて有効な手段であり臨床各科と連携して施行しています。

核医学装置

核医学装置は2020年度に新規機種(図4)を導入いたしました。従来は、骨シンチグラフィ主体の運用でしたが、脳血流シンチ、ドパミントランスポーターシンチなど他の核種にも検査の幅を広げています。がん診療連携拠点病院として、PETCTの導入の可能性についても調査を継続しています。

取り扱っている疾患について

画像診断

当院で施行されるCT, MRI, 核医学検査のほぼすべてを我々放射線診断科医師(放射線診断専門医)が読影し画像診断報告書を作成しています。

IVR(画像下治療)

血管系IVR

  • PICC, CV挿入 診療看護師とともに施行
  • CVポート
  • 緊急止血術・血管塞栓術

非血管系IVR

  • CTガイド生検, CTガイドドレナージ

当科の特徴

我々放射線診断科では、診療放射線技師による撮影終了後迅速に画像診断報告書を作成し多忙な臨床各科の医師を専門領域外も含めて後方より支援し医療安全の推進に努めています。
キャンサーボード・各科横断的なカンファレンスにも積極的に関与し臨床各科を支えています。

多職種連携について

当院の画像診断機器の撮影にあたっては,臨床各科からの依頼・紹介内容に応じて、放射線診断専門医が診療放射線技師と常に相談し適切な撮像プロトコールを組み立てています。
放射線診断科担当の看護師、診療放射線技師と緊密に連携し造影剤の安全な投与に最大限配慮(同意取得の確認、腎機能の確認、アレルギー歴の確認、必要時は前処置の確認)しています。

こやま よしのり

小山 佳成

役職

放射線診療部長

出身大学
・卒年
群馬大学 平成6年卒
専門分野

画像診断
IVR(画像下治療)

認定資格
  • 博士(医学)
  • 日本専門医機構 放射線科専門医
  • 日本医学放射線学会 研修指導者・放射線診断専門医
  • 日本IVR学会 IVR専門医・指導医
  • 日本核医学会 PET核医学認定医
  • 日本乳がん検診精度管理中央機構 検診マンモグラフィ読影認定医師
  • イットリウム-90標識抗CD20抗体を用いた放射線免疫療法講習会修了
  • 塩化ラジウム(Ra-223)注射液を用いたRI内用療法講習会修了
  • I-131(1,110MBq)による残存甲状腺破壊の外来治療講習会修了
  • 臨床研修協議会 プログラム責任者養成講習会修了
  • 臨床研修指導医
  • 緩和ケア研修会修了
  • 難病指定医
  • 群馬大学医学部医学科 非常勤講師
  • 群馬パース大学保健科学部放射線学科 非常勤講師

とくなが まり

德永 真理

役職

放射線診断科医長

出身大学
・卒年
群馬大学 平成3年卒
専門分野

画像診断全般
中央放射線部門管理
放射線医療安全管理・防護

認定資格
  • 博士(医学)
  • 日本専門医機構 放射線科専門医
  • 日本医学放射線学会 研修指導者・放射線診断専門医
  • 臨床研修指導医
  • 緩和ケア研修会修了

しまだ たけひろ

島田 健裕

役職

放射線診断科医長

出身大学
・卒年
群馬大学 平成16年卒
専門分野

画像診断全般

認定資格
  • 博士(医学)
  • 日本専門医機構 放射線科専門医
  • 日本医学放射線学会 研修指導者・放射線診断専門医
  • 日本核医学会 核医学専門医・PET核医学認定医
  • 群馬県臨床研修指導医養成講習会修了
  • 緩和ケア研修会修了

外来担当医表

時間
午前
午後
小山 佳成 小山 佳成 小山 佳成 小山 佳成 小山 佳成
德永 真理 德永 真理 德永 真理 德永 真理 德永 真理
島田 健裕 島田 健裕 島田 健裕 島田 健裕 島田 健裕
  • CT・MR・RI共同利用予約患者のみ

診療実績

年度 画像診断報告書作成数 血管系IVR 非血管系IVR 共同利用
CT MR RI CT MR RI
2023年度 17891 13025 4209 657 277 41 890 452 404 34
2024年度 18977 13646 4623 708 284 36 1498 567 891 40
2025年度 19524 13746 5071 707 244 43 1680 604 1052 24

学術実績

英文論文

2021年
Nakano S, Suzuki T, Takase Y, Ito M, Osaki T, Yoshii A, Terauchi T. Pseudocirrhosis caused by lung adenocarcinoma with diffuse liver metastasis: An autopsy case report. Thorac Cancer. 2021 Jul;12(13):2046-2049. doi: 10.1111/1759-7714.14010. Epub 2021 May 19. PMID: 34008335.

Shibuya K, Katoh H, Koyama Y, Shiba S, Okamoto M, Okazaki S, Araki K, Kakizaki S, Shirabe K, Ohno T. Efficacy and Safety of 4 Fractions of Carbon-Ion Radiation Therapy for Hepatocellular Carcinoma: A Prospective Study. Liver Cancer. 2021 Dec 17;11(1):61-74. doi: 10.1159/000520277. eCollection 2022 Jan. PMID: 35222508.

ご紹介いただく先生方へ

画像診断をご依頼頂く場合には、まず地域連携室にご連絡下さい。先生方、患者さんのご都合に応じて日程調整をさせていただきます。受診前には予め紹介状をFAXで頂戴しますが、その際には適切な撮像プロトコール決定のために臨床情報のご提供をお願い致します。
造影剤使用時には、「アレルギー歴」、「血清クレアチニン値」(CTでは造影剤腎症、MRIではNSF:腎性全身性線維症防止のためです)、MRIでは「金属インプラントの有無」など安全に関わる情報をお知らせ下さい。患者さん受診時には、我々放射線診断科医師が直接ご説明し患者さんの同意を得た上で撮影を施行します。待ち時間短縮のために、撮影当日は画像データのみCDで患者さんにお渡ししお帰りいただいています。画像診断報告書は、作成後まず先生方のクリニックへFAXし、原本は当日夕方に郵送手続きをいたします。画像診断報告書の内容や適切な画像診断方法の選択など画像診断についてのご相談事項がございましたらいつでも我々にご連絡をいただければと思います。
なお、旧西群馬病院、旧渋川総合病院で今まで撮影された画像と画像診断報告書はともに当院のPACSシステムの中に蓄積されています。過去画像を適切に参照し読影をいたしますのでご安心いただければと思います。
また、常勤医師では対応が困難な稀少な症例では、我々の出身医会である群馬大学医学部附属病院画像診療部・核医学科、群馬大学大学院放射線診断核医学およびその連携施設の専門医と相談をして対処して参ります。

CT・MRI・RIの共同利用・画像診断の受診の流れ

  • 貴院→地域医療連携室

    連絡の際に確認させていただく事項

    • 患者さんの情報(氏名・生年月日)
    • ご希望の検査項目(MRI・CT・RI)
    • 部位・造影検査の有無
  • 地域医療連携室→貴院

    伝達事項

    •  対応可能な日時をご連絡(電話にて対応)※5分〜15分以内
    • 必要な書類のFAXでの送信依頼
    • 医療機器(MRI・CT・核医学検査)共同利用予約申込書(兼・診療情報提供書)
  • 貴院→地域医療連携室

    必要な書類のFAX
    ※お送りいただいた書類の記載につきまして、照合させていただくこともございます。

  • 患者さんが当院に来院

    検査当日の患者さんの動き
    診療情報提供書を持参の上、予約時間30分前までに、総合受付窓口(1番又は2番)へ行き、ファイル(受付票等)をもらう。
    診療科受付先へ行き、ファイル(受付票等)を受付担当者へ渡す。
    放射線診断科の医師の診察後、検査を受ける。
    検査が終わりましたら、総合受付窓口6番へ行き、ファイル(受付票等)を渡す。
    総合受付窓口5番にて、お会計をする。

  • 会計時のお渡し書類

    お渡しする書類

    • 診療情報提供書
    • CD-R(実施した検査の画像等)
  • 地域医療連携室→貴院

    FAXおよび郵送する書類

    画像読影後の報告書
    ※検査当日にFAX(事前報告 )をさせていただくとともに、報告書を当日、郵送の手続きを行います。
    ※特に急を要する場合は、放射線診断科担当医師より緊急の電話連絡をする場合がございます。